• ホーム
  • 自己診断は間違いのもと!病院で水虫を検査する方法

自己診断は間違いのもと!病院で水虫を検査する方法

2020年04月19日

白癬菌に似た病気は多い上に、専門家である医師であっても視診だけでは判別は困難です。そのため皮膚科で行われる水虫の検査は、感染の疑いがある部位の皮膚を切除および採取して顕微鏡検査を行うKOH(苛性カリ)直接検鏡法が主体です。

白癬菌が寄生する主な部位は角質(皮膚)や毛・爪などであり、これらをメスやハサミで取りKOH(苛性カリ)という薬液を垂らします。薬液によって角質や爪が溶けたら、カバーグラスで覆って顕微鏡検査を行う方法がKOH(苛性カリ)直接検鏡法です。採取した部位を顕微鏡で観察して、白癬菌の有無で水虫に罹患しているかどうかを判断します。白癬菌の有無および罹患については、数分で判明する優秀な検査方法です。ただ病変した部位の中から的確に採取しなければならない点、他の類似した菌との判別が厄介な点など、医師側に多くの能力が要求される検査法でもあります。

つまりそれだけ水虫に似た病気が多く、専門家であっても下手をすれば誤診する可能性もあるということです。皮膚に異常が見られたらたとえ軽症であっても自己診断をせず、医師の診察および検査を受けるように心がけてください。

予備知識として、水虫に似た病気を学習しておきましょう。胸や背中にニキビのような斑点が見られた場合、マラセチア属真菌によるマラセチア毛包炎の可能性が高いです。白く脱色した腫れが、島のように広がっている場合は癜風と呼びマラセチア感染症の一部となります。口のふちや指の間に発生するかぶれは、カンジダ菌による皮膚カンジダが疑わしいです。皮膚カンジダに関しては部位的に体部白癬や手白癬に近いため、勘違いしやすくなります。

この2種は同じ真菌であるため、水虫用の抗真菌薬でもカバーできるケースは少なくありません。しかし似た病気でありながら、治療薬の作用が真逆である場合は特に危険です。皮膚の表面に小さな水疱やかぶれなどが発生してかゆみを伴う汗疱性湿疹は、水虫と似ていますが抗真菌薬を用いると薬品の刺激で湿疹が悪化してしまいます。反対に水虫に対して汗疱性湿疹の治療薬であるステロイド外用剤を使用すると、菌の繁殖を促しこちらも悪化の一途を辿るため注意が必要です。専門家でも判別するのは難度が高いとされており、決して自己診断して勝手に薬を服用しないでください。

床の染料やカーペット、靴の生地の染料に触れることによってアレルギー反応を起こす接触皮膚炎も酷似しています。赤くなったりかぶれが生じたり、かゆみと共に小さな水疱が発生する病気です。しかも症状が似ているだけでなく、抗真菌薬を服用することで接触皮膚炎を生じるケースも報告されています。

自己診断で抗真菌薬を服用する弊害として、顕微鏡検査での誤診の原因になる点も要注意です。皮膚科に訪れる前に市販薬による治療を行った場合、患部を採取して検査しても既に皮膚表面の原因菌が死滅していて何も検出されないといった事態が起こりかねません。角質層の深部に潜んでいる菌まで診察することはできないため、正しい治療ができず再発を繰り返してしまいます。皮膚に異常が見られたら放置したり自己診断せず、医師の診察を受けましょう。